アリサ・ワイラースタイン 無伴奏チェロ・リサイタル

終了しました

日時 2016年11月10日(木)  7:00pm(6:30pm開場)
料金 【全指定席】 ¥4,000★  学生¥2,500★
出演者 アリサ・ワイラースタイン(チェロ) Alisa Weilerstein
プログラム
ブリテン:テーマ「ザッハー」
ゴリホフ:オマラモール
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第3番 ハ長調 BWV1009
コダーイ:無伴奏チェロ・ソナタ op.8

★アンコール
 J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第1番  ト長調 BWV1007より
①サラバンド
②ジーグ
詳細

1982年生まれのアメリカ人女流チェリストが登場。

巨匠ダニエル・バレンボイムの秘蔵っ子と呼ばれ、バレンボイムと録音したエルガーのチェロ協奏曲は、BBCミュージック・マガジン2014のレコーディング・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、いま最も注目されているチェリストのひとりです。

今回のリサイタルで披露してくれるのは、バッハと20世紀の無伴奏作品。超絶技巧を駆使したコダーイの難曲チェロソナタをはじめ、ゴリホフ「オマㇻモール」やブリテンの「テーマ『ザッハー』」等ほとんど聴く機会のない曲も…。これらが一部収録された彼女のCDもありますが、ぜひ生演奏でお愉しみいただきたいと思います。  

かつての偉大なチェリスト、ジャクリーヌ・デュ・プレの再来とも称されるワイラースタイン、待望の名古屋初リサイタルにご期待ください。

 

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★アリサ・ワイラースタイン インタビュー 

 Q  ―お父様はヴァイオリン奏者でいらっしゃるし、ご家庭には音楽的な雰囲気が満ちていたと思われますが、そうしたなかで、チェロという楽器を選んだのはなぜですか。

ワイラースタイン: 私とチェロとの関係は特別で、2歳半のときに始まりました。ちょうど父は、所属している弦楽四重奏団とヨーロッパに演奏旅行に行き、また母は仲間とのコンサートのために町を離れたときでした。その前の晩、私は水疱瘡に罹りました。いつものように私の世話をしに来ていた祖母が水疱瘡に罹った私を可哀想に思い、祖母自身が段ボールで作った弦楽四重奏の楽器を私に持ってきてくれました。そのなかのチェロはライス・クリスピーの箱と古い歯ブラシのエンドピンで作られていて、私はそのチェロに瞬く間に夢中になりました。そして他の楽器には全く見向きもしませんでした。両親が帰ってきていつものように練習・リハーサルをすると、とても幸せな気分になりました。なぜかって、自分もそれに参加できたからです。両親が一緒にリハーサルしている間、小さなチェロから音を出そうと死に物狂いになっている自分を、私の最初の記憶として覚えています。そして、4歳のとき母に本物のチェロが欲しいとねだり、またチェロを習いたいと頼みました。両親は私が幼かったので気乗りしませんでしたが、そのうちに折れて私の願いを聞いてくれました。2か月間のレッスンを受け、チェロを弾くことが本能的に自分がしたかったことと認識しました。この時の私の大きな夢は、オーケストラとドヴォルザークの協奏曲を演奏することでした。

 Q チェロの教育を受けた先生のなかで、とくに影響を受けたのは誰ですか。

 ワイラースタイン: これまでに多くの素晴らしい先生たちに巡り会いました。その中から一人だけ選ぶのはとても難しいです。しかし、もっとも多くの影響を受けた音楽家はといえば、もちろん私の両親です。父は20年間クリーヴランド弦楽四重奏団の第一ヴァイオリン奏者だったし、母はピアニストです。私は毎日家で両親の練習を聴いていましたし、また両親は、仲間との練習にも私を連れて行ってくれたものでした。

  ―レコーディングについてお伺いします。ドヴォルザークのアルバムは、協奏曲と小品集という組み合わせがとてもユニークですし、耳にすることの少ない曲も含まれています。こうしたアルバムを考えたのはなぜですか。

ワイラースタイン: ドヴォルザークの創作の幅の広さに光を当てたかったのです。そして彼がチェロという楽器をいかに知り尽くしていたかを示したかった。彼のチェロ協奏曲は、これまでチェロのために作曲された最も偉大な作品の一つです。一方小品からは、ドヴォルザークのメロディに対する愛情と情熱を読みとることができます。

 Q ―エルガーの協奏曲のアルバムでは、カーターの協奏曲とカップリングされています。これについてはバレンボイムさんのサジェッションがあったのですか?

ワイラースタイン: マエストロ・バレンボイムが、このカップリングのアイディアを出しました。そしてこのアイディアに私は、熱狂的に賛同しました。自分が親しんでいる作品と新しい作品をカップリングするアイディアはとても好きです。

 Q 無伴奏の曲を集めたアルバム「ソロ」では20世紀の曲が集められています。そこにはどんな意図がありますか。

ワイラースタイン: 1900年から1960年の間に160以上の無伴奏チェロのための作品が書かれており、これらの作品に生命が宿ることが求められています。そういう狙いでこのCDを作りました。

 

Q ―今回の名古屋におけるリサイタルでは、ゴリホフの「オマラモール」(これはアルバム「ソロ」にも入っていますが)やブリテンの「テーマ『ザッハー』」が珍しい曲です。この2曲について説明を加えていただけますか。

 ワイラースタイン: 「オマラモール」は1991年に、伝説的タンゴ歌手カルロス・ガルデルへの賛辞として、アルゼンチンの作曲家オスワルド・ゴリホフによって書かれています。「我が愛しのブエノスアイレス」によって触発された7分の即興的なバラードです。「テーマ『ザッハー』」は、プログラムとしては最も短い曲で、ほんの90秒くらいの曲です。力強いファンファーレとして書かれ、ブリテンを長い間支援していたスイスの指揮者であり、パトロンであり、興行主でもあるポール・ザッハーへの賛辞です。曲の最初の6つの音符は、”Sacher”の名前のスペルになっています。

 

Q ―アウエルバッハの「チェロとピアノのための24の前奏曲」の初演を行っていらっしゃいます。同時代の作品に対する志向がありますか。

ワイラースタイン: スタンダードなレパートリーが大変好きですが、ヴァイオリンやピアノと比べた場合チェロのレパートリーには限界があります。レパートリーを広げる一番良い方法の一つは、現存の作曲家と一緒に仕事をすることです。たとえばロストロポーヴィチのやり方が良い例です。彼は作曲家と信じられないくらいの関係を保ち、もちろんその中にはショスタコーヴィチやプロコフィエフもいました。彼なしでは、私たちは偉大な20世紀のチェロ作品を持てなかったに違いありません。私と同世代のチェリストたちは、21世紀のチェロのレパートリーを創り上げるために今の作曲家との関係を構築する必要があると思います。

  ―お使いの楽器について話していただけますか。

ワイラースタイン: 全くの偶然で、2年前に私の夢の楽器に出会いました。1730年頃に製作された素晴らしいドメニコ・モンタニャーナです。出会って以来この楽器を演奏していますが、約6か月前に理解ある支援者の援助で幸運にも購入することができました。演奏者と楽器の関係は、極めて特別なものです。こクラスの他の楽器をいくつも試奏しましたが、このモンタニャーナほど私との密接な結びつきを感じることはありませんでした。ショスタコーヴィチの2つのチェロ協奏曲をこの楽器で録音できたのは本当に幸せでした。

 Q ―チェロ曲の代表ともいうべきバッハの無伴奏組曲については、自分ではどんなふうに演奏したいと考えていますか。

 私は毎日パブロ・カザルスの録音を聞いて育ってきました。そして愛情をこめて何度も繰り返し聞きました。カザルスの演奏は、この素晴らしい音楽の神聖なる本質を私に印象づけました。私はいつも特別な尊敬の念をもってこの組曲に取り組んでいます。

ありがとうございました。

 

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アリサ・ワイラースタイン(チェロ) Alisa Weilerstein    プロフィール

4 歳でチェロを始める。13歳でクリーヴランド管弦楽団にデビューしチャイコフスキーの「ロココの主題による変奏曲」を演奏。2006年 レナード・バーンスタイン賞受賞。2008年 優秀な演奏に対して贈られるリンカーンセンターのマーティン・E・セーガル賞受賞。2010年ベルリン・フィルのヨーロッパ・コンサートのソリストとして、ロンドン、オクスフォードにてダニエル・バレンボイム指揮で、エルガーの「チェロ協奏曲」を演奏。そのコンサートは世界中にテレビでライブ放送され、またDVD化もされた。2009年 オバマ大統領夫人主催のホワイトハウス・クラシック音楽イベントの演奏者に選ばれ、オバマ大統領と招待客の前で演奏する。2010年にはオスモ・ヴァンスカ指揮/ミネソタ交響楽団とBBC プロムスに登場し、ショスタコーヴィチの「チェロ協奏曲第1 番」を演奏、続いて2011年春、ユーリー・テミルカーノフ指揮/サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団とニューヨークのカーネギーホールなど14の都市でこの協奏曲を演奏。
これまでにベルリン・フィル、シカゴ交響楽団、ニューヨーク・フィル、ボストン交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団、クリーヴランド管弦楽団、サンフランシスコ交響楽団、パリ管弦楽団、シュターツカペレ・ベルリン、チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、イスラエル・フィル等と共演。共演指揮者は、ダニエル・バレンボイム、ロリン・マゼール、グスターヴォ・ドゥダメル、ズービン・メータ、ヘスス・ロペス=コボス、パーヴォ・ヤルヴィ、クリストフ・エッシェンバッハ、イツァーク・パールマンなど錚々たる顔ぶれである。

録音は2013年 デッカ移籍第1 弾アルバム、エルガー&カーター:チェロ協奏曲(バレンボイム指揮シュターツカペレ・ベルリン)をリリース。2014年 『ドヴォルザーク:チェロ協奏曲他』イルジ・ビエロフラーヴェク指揮チェコ・フィル、2015年『 ラフマニノフ, ショパン:チェロ・ソナタ集』 をリリースしている。

使用楽器:ドメニコ・モンタニャーナ(1730年頃製作)

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